猫屋敷
オラァの家には猫がいるだよ。今は9匹かやぁ、半ノラも入れれば2桁になるんだわ。

もう13〜4年前になるかやぁ。最初はな、息子が保育園で拾ってきたんだわ。まだチビのキジ猫2匹だで。オスとメス、たぶん兄妹だったんだろうなぁ。
「とうちゃん、飼ってもいいだず?ヒロシん家は飼えねえってさぁ。爺ちゃんが猫ぉ嫌いなんだわ。」
「んなこと言ったって、家ぇ建てたばっかだねぇか。柱ぁバリバリやられっぞぉ。」
「アンタ、飼ってやんなぁ。まさか捨てる訳にもいかねぇでや。」
「う〜ん・・・捨てる訳にもなぁ・・・仕方ねぇなぁ・・・」
そんな訳で、2匹はオラん家の家族になっただよ。その晩はお湯割をチビチビやりながら、猫の話に花が咲いたわぃ。
「とうちゃん、名前はどうするだ?」
「おぅ、付けてやんなきゃなぁ。」
「大が連れて来たんだで、大が付ければいいわぃ。」
「う〜ん・・・とうちゃん、今食ってるの、シュウマイだっけか?」
「おぅ、東京のおばちゃんが送ってくれただよ。横浜の何とかって店のな、有名なんだと。オイも食うか?」
「ううん、ネコの名前、シュウマイにするわ。」
「は?シュウマイ?」
「うん、シュウとマイ。シュウがオスでマイがメスだなぃ。」
当時、息子はドラゴンボールが好きでな、チャオズがどうの、ヤムチャが何とかって騒いでたんだわ。その辺りがヒントになったんかやぁ。
「シュウとマイかぁ、かわいい名前だなぃ。ね、アンタ。」
「ははは、決まりだなぃ。」
これが我が猫屋敷の始まりなんだわ。その後もいろんな猫がいたわなぁ。
チン、ジャオ、ロー、スーの4兄弟。中華料理のチンジャオロースだわなぃ。
フー、チー、クーの3兄弟。クラプトンのフーチークーマンってブルースから貰ったんだわ。
ティーとバックの兄弟。ははは、Tバックって下着が流行った時だったかやぁ。

この間、また生まれたんだわ。仲間とチャットで遊んでたらな、「ミャ〜」って弱々しい声が聞こえたんだわ。ははは、5匹生まれたで。1匹はすぐに死んじまったけどな、4匹は育ってるでぇ。名前は1匹だけ決まってるんだわ。その名は「爺」。チャットで北海道の波平爺の話を聞いてる時に生まれたからなぃ、決めちまったんだわ。波平爺は「北海道の楽し〜い投げ釣り」ってHPのオーナーだわさ。カレイやホッケの名人だで、この猫も魚捕りが上手くなるかやぁ。ははは、オイラよりデッカイ岩魚ぁ捕ってきたりしてな。