十人十色
十人の釣り人が集まれば十通りの釣り方と考え方がありますよね。川辺や海辺、ネットで出会った人達には、いつも新鮮な想いを感じさせられます。そもそも「釣り」ってのは私たちにとって「遊び」なんですから、常識の範囲内なら自由に発想したり行動する事が出来るんですね。だから面白い。
自由な発想とは言え、そこには先人の教えがあるんですね。石鯛の捨て錘仕掛けで公魚を釣ろうとしても無理な話でしょ?公魚ならミキイトから枝バリを6〜7本出した仕掛けになりますね。鉤はキツネバリの2号でしょうか。餌はサシを食紅で赤く染めたものが良いようですよ。竿は穂先のやわらかいものですね。公魚はタナを探す釣りですから、小型のタイコリールを使うと良いでしょう。ここまでは市販の教科書にも書いてあるし、ネットで調べる事も出来ますね。先ずは教科書通りに釣って見ましょうか。そこに公魚がいて、タナさえ探し当てれば釣れるものですよ。

さて、釣りはここからが面白い。釣った公魚を晩酌の肴にしながら思いを馳せるんですよ。
例えば、タナ探しは面倒だから、最初は水面から湖底まで枝バリを下ろしてみようか?長いミキイトになりますね。運良く釣れたら、その水深がタナって訳ですね。こりゃ楽だ。
例えば、あの小さなサシを幾つも付け替えるのは面倒だなぁ。そう言えばアジのサビキはバケって言う疑似餌だったなぁ。目のいいアジがバケに来るんだから、公魚にも通用しないかなぁ。サシはコマセカゴで撒いちゃおうか。あれ?これじゃぁ防波堤のサビキ釣りだね。
酔いが増すほどに、おかしな思いつきが浮かんでくるものです。そして、次回の釣行で試してみるんですよ。まあ、殆どの場合、現実の厳しさを痛感するハメになるんですがね(T^T)

因みに今の私の公魚仕掛けをご紹介しましょう。穴釣り用ですよ。オリジナルは毛鉤爺ちゃんですが、ちょいと改良してあります。
先ずは竿。竹ヒゴです。ご存知ですかねぇ。子供の頃、凧やゴム飛行機を作る時に骨組みとして使ったアレですよ。今でも気の利いた?玩具屋さんには売ってますよ。全長40cm!我が愛竿です。
道糸&リール。ナイロン1.5号を買ってきたら、そのまんま。つまり、売っている状態そのままです。糸を巻いてある、あのプラスチックの丸いのがリールって訳なんですよ。ヨリモドシは使います。可能な限りちっちゃいのね。ミキイトは0.6号、ハリスが0.3号、鉤はキツネバリ2号です。錘はガンダマ数個。
さて、枝バリですが10cm位の間隔で10本程、2〜3cmの長さで出します。ミキイトは一番下の枝バリから10cm程出しておきます。この時、枝バリはミキイトに対して一定方向に出さず、いろんな方向に出しておきます。この方が良いみたい・・・理由はわかりません・・・公魚に聞いて下さい(^^;

釣り場に着いたら、おもむろに道糸&リールを取り出します。そう、あの「そのまんまリール」ですよ。道糸にゴム管を通し、ヨリモドシを取り付けましょう。その先は、昨夜作ったミキイトです。枝バリがあっちこっち向いて、ピョンピョン跳ねますね。ミキイトの一番下にはガンダマ。フフフ・・ここがポイントですよ。竿は竹ヒゴです。錘負荷?なんじゃそりゃ?の竹ヒゴなんです。しかも、毎回一定した調子ではありません。その日の竹ヒゴの調子で鉤掛かりするようにガンダマを取り付けるんですよ。道糸を適当に出したら、通しておいたゴム管を竹ヒゴの先に刺して固定します。サシを鉤に付けて、出来上がりです。
一度、試してみませんか?都会派公魚師の中、目立ちますよ〜。ちょっとだけ恥ずかしいケド(^^;