有明の夜〜夢心地〜
2003/11/16

・・・ねぇ、たけぇ、有明の夜、あの後はどうなっただ?
・・・ん〜、楽しかったでぇ。
・・・聞かせてよぉ。
・・・ん〜・・・
・・・あんしただぁ?話したくねぇんかやぁ?
・・・いや、そんなんじゃねぇんだけどなぁ、何となくなぁ。言葉にしちまうと夢が褪せちまうような気がしてなぁ。上手く話しができねぇんだわぃ。
・・・あに言ってるだぁ。夢なんていつかは褪めるもんだでやぁ。褪めたってまた見れるでやぁ。
・・・ん〜、そうかもしんねぇなぁ・・・また見ればいいかぁ・・・そうだなぁ。

あれからも釣っただよ。楽しく釣っただよ。
太公ちゃんは相変わらず皆の面倒を見ててなぁ。zenさんは投げ竿も出し始めたんだわ。タカオちゃんはもくもくと釣ってたなぁ。
オラァが釣ったときもなぁ。みんなが飛んできてワイワイやっただよ。
スズキが釣れたことよりなぁ、みんなが自分のことみてぇに喜んでくれることが嬉しくってなぁ。いい大人が握手なんかしちまって・・・ははは、みんな子供みてぇだったわぃ。
なんだか夢みてぇだ。あんな楽しい釣りなんて、めったにできねぇでなぁ。

・・・ねぇ、たけぇ、いい釣り仲間ができたなぃ。
・・・うん、最高の連中だわなぁ。お前がアイナメ釣った時だって、電話かけてきただず?あれ、太公ちゃんだで。「pesoの勝ち〜、たけの負け〜」って笑ってたで。
タカオちゃんもな、「たけさ〜ん、今日は釣れないよ〜。」なんて泣きいれてきたりなぁ。ははは。zenさんだってな「たけさん、ボーズだけは逃れたよ。」だってさ。みんな、釣りが好きなんだわなぁ。
なんだか夢みてぇだ。こんな楽しい連中なんて、めったにいねぇでなぁ。

・・・ねぇ、たけぇ、また行くんだず?東京。
・・・うん、行くでぇ。またみんなで集まって、釣るでぇ。今度集まる時は5人かやぁ、6人かやぁ。ワイワイガヤガヤ、釣り好きが集まるんだわ。楽しいだずなぁ。
なんだか夢みてぇだ。またみんなに会えるんだでなぁ。

・・・・・・・・

「たけちゃん、また来いよ。」
「うん、太公ちゃん、何から何までありがとな。この竿、大切にするね。」
「いいんだよ。俺はもう使わないから。可愛がってやってくれ。」
改札口の向こうには普段の生活が待っているようで、なかなかくぐれません。
握手を交わし、再会を約し、やっとの思いで改札口をぬける時、旧友達との夢のような夜が脳裏をよぎります。
ホームに上がる階段の途中で振り返ると、改札口の向こう側・・・・・
太公ちゃんはヘチ釣りのスタイルで見送ってくれています。
「たけちゃん、ゆっくり落とせよ。」そんな声が聞こえてきました。

・・・なんだか夢みてぇだ。 みんな、ありがとなぃ。
続きはまた来年・・・だよね。